飛べないブタはただのブタさん

もはやブタはいません。

弁理士試験で論文対策ほぼゼロから短答直後から始めたこと2

短答試験の問題と解答が公開されましたね!ぱっと見たところ、条約というかPCTがかなり難しい。。。足切り心配な方も大勢いらっしゃるかも。

一方で上四法は言われるほど難しくはなっていない気がしました。意匠10問目みたいに聞き方が面白い問題もありましたね。

さて、昨日の続報です。

弁理士試験で論文対策ほぼゼロから短答直後から始めたこと1 - 飛べないブタはただのブタさん

短答試験直後は短答試験用に脳味噌がチューンナップされているうえ、論文対策がほとんどなされていない、という状態では、正攻法で攻めることはできません。時間が全く足りません。

なので、新築の家を基礎から建てるのではなく、プレハブ小屋でなんとかこしらえることをやります!

そこで昨日載せた3つのやったこと。

  1. 過去問全文書きを7年分×2回
  2. レジュメ流し読み
  3. 重要判例趣旨書き起こしプラスα

1の過去問全文書きがプレハブ小屋の床、壁、屋根になり、2の流し読みが小屋の中のインフラ設備となり、3の趣旨書き起こし等が家具とかインテリアとかになります(かなり強引ですが)。

工期は1ヶ月あれば、それなりの形になるものは出来るはずです。逆に、長期間論文対策に費やした結果、装飾が煌びやかな豪邸が完成していたとしても、メンテナンスが行き届いていなかったり、使い勝手が悪いとただのハリボテですよね。

突貫工事の第1段階として、過去問をひたすら全文書きします。ここでは次の2点に気をつけながらひたすら書きます。

  1. 問題の種類と挙げるべき項目の理解
  2. 文章構成

まず1番目ですが、書きながら問題の種類とか項目の挙げ方を理解しようということです。論文試験の問題のパターンや論点はそれほどバリエーションはありません。短答の方が凶悪です。大雑把に、事例検討系と趣旨系にほぼほぼ分類できます。趣旨系はレジュメ流し読みで対応しますが、事例検討系はとにかく数をこなして慣れます。慣れると、例えば特許侵害の警告を受けたときにどう対応すればよいか、というときに、もらう(譲渡、許諾)、つぶす(無効審判)、かわす(先使用抗弁、104条の3)、諦める(設計変更、事業中止)という項目がちゃちゃっと出てくる感じになります。ここまでやり込むことが大切です。写経のようなものです。

次に2番目については、どのような構成で書くべきか、を体で身につけます。いろんな講師の方の模範答案がおると思いますが、その中で自分のフィーリングと合うものがよいです。私は短く記述するスタイルを選びました。本番は全然時間がないので。。。また、解答用紙を埋めるくらい書けとも言われますが、自分の場合、少なくとも意匠商標では余白はありました。記載量よりも、ちゃんと項目挙げられているか、の方が大事だと思います。

自分の場合は、過去問7年分×2に答練解答丸写しをやりました。正直、このストロングスタイルで確実に解答が書けるかというと、そんなことはありません。ですが、「項目を挙げる」「文章を最後まで組み立てる」訓練をこなすだけで、それっぽいものが書けてしまいます。これは、答案構成だけしても、項目上げだけしても身につきません。

本番は6割程度の解答が書ければよいよで、完璧を目指さずとも項目を拾えていれば意外と点が稼げるものです。個人的には、今年から試験委員に弁護士さんが増えたこともあり、部分点を拾うスタイルよりも、設問に対する論旨(つまり構成)に対する心証の方がウェイトを占めてくるかもしれません。が、そうも言ってられないので、とりあえず全文書きしまくって慣れること、形を叩き込むことが近道かなと思います。とにかく書きまくりましょう。

また、このストロングスタイルは、物理的に手が鍛えられます。スタミナをつけるにも良いです。

過去問全文書きは、短答試験直後から論文試験直前までやっていました。が、論文試験1週前くらいからは全文書きのウェイトを落とし、2のレジュメ流し読みと3の判例趣旨書き起こしを根詰めてやっていました。これらについては次回書きます。

なお余談ですが、昨日、すぐ自己採点をやれ!と言いましたが、自己採点やってなくても、点数取れてない自覚があっても、すぐ論文対策は始めた方が良いです。さっかく短答の知識で頭が温まってる状態なので、論文対策をここから始めたとしても、あまり抵抗は無いはずです。むしろ何もしないというのでは、いつまで経っても合格できないと思います。まさにいつやるの?今でしょ!でございます。頑張りましょう💪