飛べないブタはただのブタさん

もはやブタはいません。

短答試験@弁理士試験の過去問

年明けて早くも1ヶ月経過。短答試験までもうすぐ100日を切ろうかという今、短答試験の過去問をぐるぐる回している方も多いかと思います。

自分は、1年目は過去問で失敗し、2年目は過去問で成功したと思います。過去問の使い方次第では、吉凶が大きく別れることになります。

過去問の位置付け

まず、短答の過去問は、あくまでも「自分の定着した知識を確認するためのもの」に過ぎないと考えた方が良いです。間違っても「過去問一辺倒」では太刀打ち出来ない試験です(少なくとも、大幅に難化した平成25年度以降は)。

過去問しかやってないと、その過去問で出題された問題の形式でしか対応できなくなります。そうすると、過去に出題されたのと同じような問題なのに、変化球を投げられると全然答えられない、という状況になります。

例えば分割の時期的要件。過去問で「特許査定後においても分割をすることができる」という過去問があったとして、何回もその問題を繰り返し解いた結果◯という答えが頭に染みついているとします。そうすると、例えば「特許査定後30日以内であればいつでも分割することができる」という問題に対しても、凝り固まった頭のせいで思わず◯と答えてしまいがちになります。冷静に考えられれば間違いなのはわかりますが、これが本番だと焦ってしまって正しい解答に辿り着かない場合もあります。

また、新喪例とか優先権とか29の2とかが絡み合う遡及効の問題についても、過去問だけやってると、題意をじっくり把握することをしなくなります。つまり、これらの要件の確認をすっぽかしやすくなります。そしたら絶対間違えます。

こういうこともあって、過去問一辺倒だった私は1年目は敢え無く短答試験で撃沈しました。

なお、意匠や著作権については過去問だけでも攻略可能という意見はあります。私はダメでしたが。。。

過去問をどう使うのか

1.重要そうな条文を炙り出して確認するもの

過去問で多く出題される制度は、実際に実務においても重要な制度であることが多いです。新規性、進歩性、29の2、新喪例、国内優先権、パリ優先権、分割、補正、審判、訂正請求、審決取消訴訟、国際出願。。。

そのため、過去問で多く出題されている制度ほど、条文、青本を読み込み、要件を整理する必要があります。

私の受講したスマートコースでは、「これ問」という、条文ごとに過去問がまとめられた参考書があります。これを条文集に落とし込むことにより、どのような問われ方をするのか?どんな要件が聞かれやすいのか?ということを確認することができます。また、その周辺の要件についても併せて確認することができます。

そうすると、雑則のようなどうでも良いところは勉強する必要はありませんし、出題確率の高そうな内容に絞った勉強が可能になります。効率も良くなります。

ただし、PCTは毎年何が出るかわからんので、落とし込みはやるだけ無駄です。

2.少なくとも100%理解していることを確認するためのもの

LECの過去問10年分は皆さんお持ちかと思います。

 

 これらは、100%正答するまで何度もやり直した方が良いです。過去問を100%正答できないと、本番でも確実に取りこぼします。逆に、何度も間違えてしまう問題があれば、そこを重点的に見直すことで、得点源にもなり得ます。

過去問はとにかく回しまくります。間違えても、そこの解説は軽く読む程度で。とにかく数をこなします。そうすると、とにかく知識が身についていきます。

これで間違いなくなるまで出来れば、少なくとも6割は取れると思います。そしてあとの2、3割は、条文や青本をしっかり読み込むことです。読み込みについては後日。

 

というわけで、過去問の使い方でした。過去問は自分の知識を確認するためのツールに過ぎないことを意識して、過去問を解きましょう。短答過去問は取り組みやすい分、それ一辺倒になりやすい気がします。意識すべきは、基本は条文にあること、条文についての問われ方を過去問で確認すること、過去問100%できるまでやりこむこと。以上です。